Manusで「毎日のAIニュース収集が2時間から10分」になった話
【みんなのAI活用 vol.004】テツメモ|AI発信とニュースレター運営
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KEITOと一緒にAI活用を学ぼう!
「みんなのAI活用」は、いろんな業種・職種・プライベートのAI活用を、KEITOと一緒に学んでいくシリーズです。
現場でしか出てこないリアルなAI活用事例を集めていきます。
今回のゲストは、6,000名以上もの購読者を持つニュースレターを配信しているテツメモさん。
テツメモさんのプロフィール
10年以上ブロガー×クリエイター×図解する人。AI・Web3・Tech・Gadget・Game・3DCG・仕事効率化等の情報を発信中。
今回のテーマ
毎日のネタ探しに疲弊しないよう、ManusのSkillsとスケジュール機能を組み合わせることで、夕方17時に自動でキュレーションが走り、AIのトレンドニュース、Xの連続スレッド下書き・ポッドキャスト音声・インフォグラフィックプロンプトまでが揃う「半自動ワークフロー」を構築した話を学んでいきます。
それではいきましょう!
Q. 今回はどのようなAI活用を紹介してくれますか?
KEITO:
テツメモさん、今日はよろしくお願いします!まずどんなAI活用を紹介してもらえるんでしょうか?
テツメモ:
毎日のAIニュースキュレーションを半自動化した話です。
夕方17時になると自動でAIが走り出して、Xの連続スレッドの下書きが完成していて、ニュースレター用のレポートも整理されていて、さらにポッドキャスト用の音声や図解用のプロンプトまで用意されている状態になります。
かつて2〜3時間かかっていた作業が、今では毎日10分ほどで完結するようになりました。
KEITO:
それはすごい!でも「半自動」ってことは、全部AIがやるわけじゃないんですか?
テツメモ:
そうなんです。
キュレーションが始まる前に、私がその日気になったニュースを3〜4つ手動で追加してから実行するようにしています。毎日情報に触れている私が「これは!」と感じた視点を入れることで、伝えたいメッセージが明確になりますし、重要な情報のキュレーション漏れも防げます。ここはあえて人の手を残している部分です。
KEITO:
「あえて手を残す」という発想、大事そうですね。でも最初からこの仕組みが作れたわけじゃないですよね?
手動から始まった苦労
テツメモ:
全然そんなことないです(笑)。最初は本当にすべて手動でやっていました。いろんなメディアをチェックして、Xのタイムラインを遡って、気になった記事のURLをメモ帳に貼り付けて、そこから要約を書いて、自分の意見を添えて、スレッド投稿の形に整える。これを毎日やろうとすると、情報収集と執筆だけで2〜3時間は飛んでいくんですよ。
KEITO:
2〜3時間!それは確かに続かないですね。
テツメモ:
「このままじゃ絶対に続かない」と思って、次にプロンプトで自動化しようとしました。タスクを細かく区切ってみたり、プロンプトの書き方を工夫したりと試行錯誤して、何とか動かせるようにはなったんです。でもここで新たな問題が出てきました。
KEITO:
どんな問題だったんですか?
テツメモ:
私はManusというAIエージェントツールを使ってキュレーションをしているんですが、プロンプトの指示だけだと出力が安定しなくて、失敗することが多かったんです。失敗するたびに「もう一度やり直して」と指示する必要があって、余計な手間とクレジット(利用枠)がかかってしまっていました。
KEITO:
Manusってなんですか?
テツメモ:
Manusは、AIが自律的に複数のタスクをこなしてくれるエージェントツールです。「こういう情報を集めてまとめて、ファイルに保存して」という複数ステップの作業を、人間が途中で操作しなくても自動でこなしてくれます。ChatGPTと比べると「実行力・自走力」が圧倒的に違うイメージです。
KEITO:
なるほど!自律的に動いてくれるんですね。でも、そのManusでも失敗が多かったということは、プロンプトだけでは限界があったということですか?
テツメモ:
そうです。ただ、ここで大事なポイントがあって。実はManusの「スケジュールタスク」機能自体は、プロンプト時代からずっと使っていたんです。毎日17時に自動で起動する仕組みは最初から持っていました。
KEITO:
え、じゃあ何が問題だったんですか?
テツメモ:
スケジュールタスクでキュレーションは動いていたんですが、その前後の作業がすべて手動だったんです。前日のレポートファイルをManusに手動で渡す、キュレーションが終わったらレポートをGoogleドライブに保存し直す、ファイルに日付を付けてリネームする、前日のファイルをアーカイブフォルダに移動する、さらにインフォグラフィック用のプロンプトを別で実行してファイルを作成する。これを毎日やっていました。
KEITO:
「自動化した」と思っていたのに、一番面倒な部分が残っていたんですね(笑)。
テツメモ:
まさにそれなんです(笑)。AIが走っている間は楽なんですが、その前後の準備と後片付けで結局20〜30分は取られていました。「これでは自動化の意味がない…」と思って、ここで発想を変えました。
Skillsがすべてを変えた
KEITO:
どう変えたんですか?
テツメモ:
「手動でやっていた周辺作業を一つひとつ見直して、それぞれをSkillとして登録していく」という作業をしました。
KEITO:
Skillsってなんですか?
テツメモ:
Manusには、複雑な手順や判断基準をパッケージ化して覚えさせる「Skills」という機能があります。プロンプトで毎回指示を出すのではなく、「この作業はこうやる」というルールをSkillとして定義しておくことで、毎回同じ品質で安定して動かせるようになります。
KEITO:
プロンプトとSkillsって何が違うんですか?
テツメモ:
一番の違いは「再現性」です。プロンプトは毎回の指示なので、少し書き方が変わったり、AIの解釈がブレたりすると出力が変わってしまいます。でもSkillsは「このワークフローはこう動く」というルールが固定されているので、毎回同じ品質で動いてくれます。
もう一つ大きいのは、失敗した時の原因が特定しやすいことです。プロンプトで全部書いていた頃は、どこがおかしいのかわからなかった。でもSkillsに切り出しておくと、「このSkillが失敗した」という形で問題が明確になるので、修正がしやすくなりました。
KEITO:
なるほど〜!具体的にどんな作業をSkillとして登録したんですか?
テツメモ:
まず「前日レポートの自動取得」です。ManusがGoogleドライブに接続して、前日のファイルを自分で探して取得する。これをSkillとして定義しました。
次に「レポートの保存とリネーム」。キュレーションが完了したら、日付付きのファイル名で自動的にGoogleドライブに保存する。前日のファイルはアーカイブフォルダに移動する。この一連の流れをSkillにしました。
それから「Typefullyへの下書き作成」。整理されたレポートをXの連続スレッド形式に変換して自動で下書きを作る。
そして「インフォグラフィックプロンプトの作成」。参考画像を添付するだけでデザインを読み取ってプロンプトを4種類生成し、ファイルを日付付きで保存して、前日のファイルをアーカイブに移動する。この一連の流れをSkillにしました。
KEITO:
それぞれの作業を一つひとつSkillとして登録していったんですね。それで安定したんですか?
テツメモ:
劇的に安定しました。失敗してやり直すこともなくなって、無駄なクレジット消費もピタッと止まりました。「手動でやっていた周辺作業を全部Skillに落とし込む」、これが今のワークフローの核心です。
KEITO:
ちなみに、情報収集はManusだけでやっているんですか?
テツメモ:
実はGrokのスケジュール機能も別で動かしています。GrokにはX、HackerNews、Reddit、Product Hunt、Google Trendsの5つのソースを順番に巡回させて、24時間以内のAIトレンドをまとめて報告させるプロンプトを設定しています。こちらはManusのメインキュレーションを補完するサブ的な役割で、見落としを防ぐためのセーフティネットとして機能しています。
KEITO:
Grokって何ですか?
テツメモ:
xAI(イーロン・マスクが設立したAI企業)が作ったAIアシスタントです。XのプレミアムプランやGrokの有料プランに加入していると使えます。Grokにもスケジュール機能があって、毎日決まった時間に指定したプロンプトを自動実行してくれます。
半自動ワークフローの全貌と裏側
KEITO:
では、今の完成したワークフローを全体的に教えてもらえますか?
テツメモ:
はい。具体的な流れを順を追って説明しますね。
① 前日レポートの確認と重複排除
17時になると、ManusがGoogleドライブに自動接続して、前日のレポートファイルを取得します。内容をしっかり把握した上で今日のキュレーションを行うため、昨日と同じニュースが選ばれることはありません。毎日発信を続けていると「また同じ話か」と読者に思われてしまうのが一番まずいので、前日との重複排除を自動化することで、常に新鮮な情報だけを届けられるようになりました。
② レポートの保存とアーカイブ
キュレーションが完了すると、レポートは日付付きのドキュメント形式に自動変換されてGoogleドライブに保存されます。それと同時に、前日のレポートは自動的に「アーカイブフォルダ」へと移動して整理されます。フォルダの中が日々のレポートで溢れかえることなく、常に「今日のファイル」だけが見える状態を保てるようになっています。
KEITO:
Googleドライブの整理まで自動でやってくれるんですね。
テツメモ:
そうです。続きを説明しますね。
③ Typefullyへの下書き作成
整理された情報が、TypefullyというツールにXの連続スレッド形式で自動的に下書きされます。Typefullyは有料サービスですが、下書きを作るだけなら制限なく使えます。私はここを「ポストの一時置き場」や「見え方の確認の場」として活用しています。連続スレッドの構成が完成した状態で待機しているので、あとはコピペと少しの推敲だけで済みます。
KEITO:
Typefullyってなんですか?
テツメモ:
X(旧Twitter)の投稿を管理・スケジューリングできるツールです。連続スレッドの下書きを作って、見え方を確認して、好きなタイミングで投稿できます。
④ あえて手作業を残す「投稿」プロセス
実は、ニュースのヘッドライン(一般公開用)と詳細レポートへのリンク(Xのサブスクライバー向け)の出し分けは、Typefullyの機能では対応できないため、後から私が手作業で行っています。
これは間違えちゃいけない重要な部分なので、むしろ手動で良いんです。ポストの完全自動化はせず、この手作業の余地は「発信の楽しみ」としてあえて残しています。自分で推敲して、自分の言葉で投稿する。そこだけは、AIに渡したくない部分です。
KEITO:
あえて手を残すというのが一貫しているんですね。ポッドキャストやインフォグラフィックはどうやって作っているんですか?
テツメモ:
⑤ インフォグラフィックプロンプトの作成
インフォグラフィック用のプロンプト作成は、私が手動で別Skillを実行しています。参考にしたい画像を添付するだけで、AIがその要素や雰囲気をザックリ読み取り、デザインを元にしたインフォグラフィック生成プロンプトを4種類作ってくれます。このSkillを実行すると、デザインプロンプトのファイルが日付付きで完成し、Googleドライブに自動保存され、前日のファイルはアーカイブフォルダに移動する仕組みになっています。
これでGoogleドライブには最新のニュースレポートとインフォグラフィック用プロンプトが揃います。
⑥ NotebookLM Skillsで音声とインフォグラフィックを一気に生成
ここが一番「どうやってるの?」と聞かれる部分です。GoogleのNotebookLM(AIがドキュメントの内容を読み取り、要約や音声番組を自動生成してくれるサービス)への投げ込みも、Skillで自動化しています。 実行はClaude CodeやCodexを使って実行しています。
「今日の分をお願い」と一言指示するだけで、SkillがGoogleドライブに接続し、その日の日付がついたニュースレポートファイルを自動で見つけてきます。そのファイルをNotebookLMのソース(参照する資料)として自動追加し、ポッドキャスト収録向けに最適化したカスタムプロンプトを添えて、Audio Overview(音声番組生成)機能を実行します。これでSpotify用のポッドキャスト音声が完成します。
続いて同じSkillが、Googleドライブ内のインフォグラフィック用プロンプトファイルも自動で取得して、NotebookLMに投げ込んでインフォグラフィック画像を4種類生成します。私がやることは「今日の分をお願い」の一言だけです。
KEITO:
Claude CodeやCodexって何ですか?
テツメモ:
Claude CodeはAnthropicが作ったAIコーディングアシスタントで、CodexはOpenAIのものです。どちらもコードを書いたり、ファイルを操作したりといった作業をAIが自律的にこなしてくれます。私はこれを使って「GoogleドライブからファイルをNotebookLMに渡す」という処理を自動化しています。
⑦ Typefullyでの推敲と投稿
Typefullyで作成された連続スレッドの下書きを実際のXに貼り付けて少し内容を推敲します。そこにインフォグラフィック画像をスレッドに貼り付けます。サブスクライバーだけが閲覧できるようにManusで作成したその日のニュースレポートのリンクを貼り付ければ投稿準備の完了です。
⑧ ニュースレターのネタとして
投稿が完了したら、その中から気になるネタをチョイスして、実際にサービスやプロンプトを試してXに投稿します。反応が良ければさらに掘り下げ、週末のニュースレターとして採用します。
つまり、1回のキュレーションが、毎日のXの発信・サブスクライバー向けのレポート・週末のニュースレターの3つに使い回せる状態になっています。
このワークフローで変わったこと
KEITO:
実際にこのワークフローを作ってみて、どんな変化がありましたか?
テツメモ:
正直に言うと、最初はここまで仕組みを作るつもりはありませんでした。手動でやっていた頃の「情報収集2〜3時間」が、今では「手動で3〜4件追加する5分」になっています。浮いた時間で、記事の質を上げることや、読者との対話に集中できるようになりました。
ただ、一番大きな変化は時間の節約よりも「続けられるようになった」ことだと思っています。毎日のネタ探しが苦痛じゃなくなったんです。
KEITO:
ただ時間が短くなっただけじゃなくて、継続できる仕組みができたんですね。
テツメモ:
そうです。Substackやニュースレターを始めようとして、ネタ切れや更新の手間で挫折した経験がある人は、ぜひ「全部自分でやろうとしない」という発想を持ってみてください。AIに任せられる部分は任せて、自分が楽しめる部分だけに集中する。そんな「ちょうどいい半自動」を目指すことが、長く発信を続けるコツなんじゃないかなと思っています。
KEITO:
「ちょうどいい半自動」、いい言葉ですね!最後に、これを自分でもやってみたいという読者へのアドバイスをお願いできますか?
テツメモ:
難しく考える必要はないです。最初からすべてを自動化しようとしなくていいんです。
まず、自分が毎日・毎週やっている手作業を一度書き出してみてください。「ファイルをコピーする」「フォルダに移動する」「同じ形式でテキストを整える」、そういった小さな繰り返し作業が、Skills化の候補です。
その中から一番面倒に感じているものを一つ選んで、AIに覚えさせてみる。うまくいったら次の一つへ。そうやってコツコツ積み上げていくと、気づけば毎日の作業がぐっと軽くなっています。私がそうだったように、仕組みは一度に作るものじゃなく、少しずつ育てていくものです。
KEITO:
一つずつ積み上げていくのが大事なんですね。貴重な事例共有ありがとうございました!
ではでは、今日はテツメモさんから『Manusのスケジュール機能とSkillsで「毎日のAIニュースキュレーションが半自動化」された話』をお伺いしました。
もっと沢山のAI活用を知りたい人へ
「みんなのAI活用」では、こうやって日本全国のリアルなAI活用を一人ひとり集めていきます。
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