Substackは「新しい仕事」になるのかもしれない。
なって欲しい。
これは、かなり妄想に近い話です。
面白半分で聞いてもらえればと思います。
最近、お風呂に入りながらふと思ったことがあります。
「もしかして、Substackってこれから新しいマーケティングの仕事になるんじゃないか?」
という話です。
Xのプロモーションは、以前とかなり変わった
少し前まで、Xにはいろいろな企業プロモーションが自然に流れてきていました。
たとえば、マクドナルドのプロモーション投稿が急にバズったり、カルビーの投稿が話題になったり、映画の宣伝がタイムラインに突然現れたり。
2〜3年前くらいまでは、企業やプロモーション会社がかなり力を入れて、X上でバズを狙うような動きがあったと思います。
企業アカウントがしっかり企画を作り、投稿を仕込み、拡散を狙う。
いわゆる「Xで話題化させるプロモーション」が、もっと目に見える形で存在していました。
しかし、今の自分のXタイムラインを見てみると、流れてくる情報はかなり偏っています。
OpenAI、Manus、Genspark、SoFi、Supabase、ClaudeのようなSaaS・AI系サービス。そして、よく見るインフルエンサーやX発信者。
さらに最近は、Xのグローバル化によって、パーソナライゼーションがより強まっている感覚もあります。
日本国内の話題だけではなく、海外のAI・SaaS系の投稿や、世界中のテック系発信者の情報がどんどん流れ込んでくる。
その結果、僕のタイムラインはもう完全に「AIとカオス」の状態になっています。
もちろん、自分自身がAIやSaaSに強く関心を持っているからこそ、そういった情報が集まってくるのだと思います。
ただ、それにしても以前のように、いろいろな業界の企業プロモーションが突然タイムラインに現れてバズる、という感じはかなり減った印象があります。
KOLプロモーションは増えたが、構造的に限界がある
最近のXでは、企業がKOL、つまりキーオピニオンリーダーに依頼して、投稿してもらうタイプのPRが主流になっているように感じます。
僕自身も、KOLとして何度か発信をしたことがあります。
正直、発信する側からするとかなりお得です。
投稿して、報酬をいただいて、それで終わり。
もちろん発信内容には責任を持ちますが、構造としてはかなりシンプルです。
発信者側はお金をいただける。
ただ、その後に大きな資産が残るわけではありません。
そして、企業側から見たときに、このやり方はかなりもったいないのではないかと思うのです。
KOLに投稿してもらっても、基本的にフォロワーはKOL側に残ります。
企業側のフォロワーが大きく増えるわけでもない。
メールアドレスが取れるわけでもない。
見込み顧客リストが残るわけでもない。
つまり、プロモーション費用を払って一瞬露出はできても、次のプロモーションにつながる資産が残りにくい。
さらに、ここにはもう一つ大きな問題があります。
そもそもKOL側も、情報を発信しきれていないという問題です。
Xのタイムラインは流れが速すぎます。
投稿しても一瞬で流れていく。
フォロワーが多くても、全員に届くわけではない。
アルゴリズムによって見られる人もいれば、まったく届かない人もいる。
つまり、企業がKOLに依頼しても、そのKOL自身が持っている影響力を十分に届けきれていない可能性があります。
これはかなり構造的な問題です。
企業はKOLにお金を払う。
KOLはXに投稿する。
でも、その投稿は一部の人にしか届かない。
企業側にはリストも残らない。
KOL側にも長期的な資産は積み上がらない。
この構造は、プロモーションを破滅に向かわせている感じがします。
少し大げさに聞こえるかもしれませんが、今のKOLプロモーションは「見えているようで、実はかなり届いていない」状態になっているのではないかと思います。
KOLの立場で発信してる私のリアルな感覚です。
KOL側もメルマガリストを持つ時代になる
だからこそ、KOL側もこれからはメルマガリストのようなものを持っているかどうかが、かなり重要になってくると思っています。
Xのフォロワー数だけではなく、直接届けられる読者リストをどれだけ持っているか。
これは今後、かなり大きな差になるはずです。
たとえば、KOLがSubstackでメルマガを運営していて、そこに一定数の読者がいるとします。
その場合、企業からプロモーション依頼を受けたときに、Xで投稿するだけではなく、
「Substackのメルマガでも紹介できます」
「読者向けに詳しい紹介記事を書けます」
「商品やサービスの背景まで含めて丁寧に届けられます」
という提案ができるようになります。
これは、ただXにポストするだけのPRとはかなり違います。
Xでは一瞬で流れてしまう情報も、メルマガや記事であれば残ります。
しかも、読者に直接届きます。
企業側から見ても、より濃い読者に届けられる可能性が高い。
つまり、KOL自身がSubstackやメルマガリストを持っていることが、今後はプロモーション上の大きな優位性になるのではないかと思います。
このあたりは、プロモーション系の会社に対して、
「X投稿だけではなく、メルマガでもプロモーションしていいですか?」
と提案してみると面白いかもしれません。
実際にこれは、僕もやってみようと思っています。
バズを狙うより、リストを積み上げる時代へ
そこで、改めてSubstackです。
Substackは、メルマガとSNSとブログが組み合わさったようなサービスです。
投稿を蓄積できる。
読者に直接届けられる。
さらに、SNS的な拡散も狙える。
この構造は、今の時代のマーケティングにかなり合っているのではないかと思いました。
Xで一発バズを狙うのではなく、Substack上で少しずつ読者リストを獲得していく。
そして、商品やサービスを販売したいタイミングで、確実に情報を届ける。
これはかなり強いです。
特に重要なのは、「届く」ということです。
Xでは、フォロワーがいても投稿が必ず届くわけではありません。
アルゴリズム次第で見られることもあれば、埋もれることもあります。
一方で、Substackはメール配信がベースなので、登録者にかなり高い確率で情報を届けることができます。
もちろん、開封されるかどうかは別問題です。
ただ、少なくとも「タイムラインに流れたかどうかも分からない」という状態よりは、かなり健全です。
出版社との相性はかなり良さそう
この発想を一番強く感じたのが、出版社です。
出版社はSubstackとかなり相性が良いのではないかと思っています。
たとえば、出版社Aが新しい本を出すとします。
そのときに、XやInstagramなどで「新刊が出ました」と告知するだけではなく、Substackに誘導する。
そして、Substack上で本の一部を無料公開する。
「この章の一部を公開します」
「著者インタビューを配信します」
「制作の裏側をお届けします」
「続きはAmazonで購入できます」
このような流れを作れば、単なる一回きりの告知ではなくなります。
読者はSubstackに登録する。
出版社は読者リストを持てる。
次の本の告知も届けられる。
著者ごとのファンコミュニティのようなものも作れる。
これは、かなり良い循環です。
バズを狙って一瞬だけ売るのではなく、読者との接点を積み上げて、継続的に届けていく。
この形は、これからの出版プロモーションにかなり合っている気がします。
商品を持つ企業ほど、Substackを使うべきかもしれない
これは出版社に限った話ではありません。
商品を持っている企業。
サービスを持っている企業。
コンテンツを販売している企業。
教育事業をしている企業。
コミュニティを運営している企業。
こういった会社は、Substackを使ったリストマーケティングをもっと真剣に考えてもいいのではないかと思います。
もちろん、多くの企業はすでにメルマガやLINE、CRMなどを使ってリストマーケティングをしているはずです。
ただ、それらをSubstackに移すことで、よりオープンで、蓄積性があり、拡散性もある形にできる可能性があります。
従来のメルマガは、どうしても閉じた配信になりがちです。
一方でSubstackは、記事として残る。
人に紹介される。
SNS的に広がる。
そしてメールでも届く。
この「蓄積」と「配信」と「拡散」が一体になっている点が、かなり面白いところです。
Substack運用支援は仕事になるかもしれない
ここまで考えると、Substackのアカウント構築や運用支援は、もしかすると新しい仕事になるかもしれません。
たとえば、企業向けに、
Substackの立ち上げ支援
ブランド設計
メルマガ導線の設計
記事企画
投稿テンプレート作成
SNSからSubstackへの導線設計
商品販売への導線設計
読者獲得施策
運用代行・改善提案
こういった支援ができる可能性があります。
実際、Substackは始めてみると意外と難しいです。
僕自身も触り始めたばかりですが、まだまだ分からないことだらけです。
設定も独特ですし、どう運用すれば伸びるのか、どう導線を作ればいいのか、どんな記事を出せばいいのかも考える必要があります。
ただ、難しいからこそ仕事になる可能性があります。
誰でも簡単にできるものは、支援の価値が生まれにくい。
でも、企業が本気で使おうとしたときに迷子になるポイントが多いなら、そこにサポートの余地があります。
KOL投稿より、企業の資産になるマーケティングへ
KOLに依頼して一回投稿してもらう。
それも一つのマーケティングです。
ただ、それだけでは企業側に資産が残りにくい。
そして、KOL側もXだけでは情報を届けきれない時代になっている。
だからこそ、これからは単発の露出よりも、企業自身が読者リストを持ち、情報を届けられる状態を作ることの方が重要になっていくのではないかと思います。
同時に、KOL側も自分のメルマガリストを持ち、フォロワーではなく「直接届く読者」を持つことが重要になっていくはずです。
その意味で、Substackはかなり面白いポジションにいます。
メルマガであり、SNSであり、コンテンツプラットフォームでもある。
そして、読者との直接的な接点を作れる。
これは、今のXプロモーションに物足りなさを感じている企業にとって、かなり魅力的な選択肢になるかもしれません。
まだ妄想。でも、かなり面白い妄想
もちろん、これはまだ妄想です。
Substackが日本でどこまで広がるかは分かりません。
企業が本格的に使うかどうかも分かりません。
実際に仕事として成立するかも、まだ分かりません。
ただ、少なくとも自分の中ではかなり可能性を感じています。
Xでバズを狙う時代から、Substackでリストを積み上げる時代へ。
単発のプロモーションから、継続的に届くマーケティングへ。
KOL投稿だけで終わるPRから、企業にも発信者にも資産が残るプロモーションへ。
企業の発信や販売導線を考える上で、Substackはかなり面白い選択肢になるかもしれません。
そして、プロモーション系の会社にも一度、
「X投稿だけではなく、Substackのメルマガでもプロモーションできます」
と提案してみようと思っています。
この仮説が本当に形になるのか。
まずは自分でも試しながら、関わっている企業さんにも少しずつ話していこうと思います。
実現したら、また続きを書きます。

